AKANE -もう一度、逢いたい-
「それはダメだよ!」
「だって…
書いてるとおりだから」
「そんな
弱気なこと言わないで」
そして明音はまた何度も悪くないと言ってくれた。
生卵まみれの髪をふいて。
いつも明音はあたしを思って助けてくれるね。
あたしは着がえて、いつも通りボーとしていた。
するとそこでまたチャイムが鳴った。
ピンポーン
警戒したのか代わりに明音がゆっくりとドアを開けた。
「良かったぁ」
やって来たのは部活を終えたばかりの蒼次と陽平だった。
「茜、元気か?」
そう言って蒼次は差し入れとして、食材をたくさん持ってきてくれた。
「まあまあかな」
「…そっか」
そしてあたしは話を切り出した。
「ねぇ、学校で
何かあったんでしょ」
みんな驚いているようだった。
特に明音と陽平は表情ですぐ分かってしまうよ。
「まぁ、
なんとなく分かるけどね」
「茜…」
「高校でもイジメが
始まっちゃったか」
あたしはため息をついた。