AKANE -もう一度、逢いたい-
「晴れ晴れとした顔だな」
蒼次があたしの笑った顔を見て笑いだす。
「…そんなに
バカにしなくてもいいだろ」
「また眉間にしわ寄ってるぞ」
「蒼次が
いろいろと言うからだ」
やっぱりいつもと変わらない口調になってしまうのだった。
「蒼次、
頼みたいことがるんだけど」
「…お前が頼むなんて
やっぱり珍しいな」
「何かあれば
頼れって言ったじゃん」
あたしの発言にそうだなと、蒼次は笑うのだった。
「それで、何?」
「……サッカー部の
ところに連れてって」
「ん?
別にいいけどなんで?」
「…いいから連れてけ」
あたしはそのままサッカー部が集まっていたところに連れて行ってもらった。
サッカー部も記念撮影をみんなでしているところだった。
そしてなぜか陽平とともに明音もいた。
「…どうして、
ここにいるんだろ」
「あ!茜!」
「…どうして、
あんたまでここにいるのよ」
「いいでしょ!」
そうやって、明音の後ろから声をかけてきたのは陽平だった。
「…陽平が連れてきたんだ」
「せいかーい!!」
あたしは溜息しか出なかった。