AKANE -もう一度、逢いたい-



俺は裏方にまわれず、人気のあまりに休憩時間もほとんどなく働かされていた。


そして1日目の№1は俺だったらしい。


そして意外にもお化け屋敷も人気だった。


何よりもリアルで迫力があった。



俺たちも3人で遊びに行くと、受付をしていた雪女の明音ちゃんが迎えてくれた。


中からは恐怖の騒ぎ声が荒れまくっていた。


「楽しんでくださいね」


雪女姿でにっこり微笑んでいた。


心臓が縮んでしまいそうになった。


断りたいと心底思ったが案内されてしまった。


明音ちゃんが言うなら断れない。

陽平は自ら進んで中に入っていくのだった。


中も本格的で、っていうか怖すぎて何がなんだかさっぱりだった。


思わず、3人とも全力疾走で駆け抜けてしまった。


サッカー部で本当に良かった。

こういうときは足が速いのはありがたい。


そんな1日目は駆け巡るように過ぎていった。


あとで聞いた話だと、茜は河童だったらしい。


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