AKANE -もう一度、逢いたい-
「嘘!
やっぱり河﨑じゃん!!」
まさかと思った。
こんなところで再び逢うことになるなんて。
嘘でしょって言いたいのはこっちの方だった。
「へぇ、なんか
地味になったんじゃない?」
「っていうか、
さらにブサイクになった?」
アハハハハッ
そんなこと言って、またあたしを笑い者にする。
大きな笑い声があたしの中で響いていた。
あたしは何も言い返さずに、ゆっくりとうつむいた。
そう。
この3人組があたしに嫌な記憶を植えつけた人達の一部だ。
そしてあたしから見て右隅にいる少し小柄で物静かな子。
彼女はあたしのかつての友人だったんだ。
「あれ?
前みたいに泣いちゃう?」
「泣いちゃったら
良いのにね~」
過去の記憶がまた鮮明に繰り返されていく。
『マジでブサイクじゃん!』
『どこかに行けばいいのに…』
『あんたが何もかも
壊したんじゃない!!』
『死ねばいいのに…』
はぁはぁ…
はぁはぁはぁ…
現在と過去とがグルグルと回り始め、ごちゃごちゃに崩れていく。