◇桜ものがたり◇


 夕日が茜色に輝く静謐な神の森で、

 冬樹が勾玉に触れると桜の樹が虹色に輝き、

 光祐と家族を包み込んでいった。




 気が付くと、光祐と家族は、緑が原駅前に佇んでいた。



 列車到着の警笛が鳴っていた。


「もうすぐ列車が出るようだ」

 光祐は、家族を急きたてて、列車へと駆け込んだ。



< 281 / 284 >

この作品をシェア

pagetop