世界を滅ぼしかねない魔王に嫁いだお姫様。
「……ミラ様、」
「………!」
ルキは、今まで聞いたことないような悲しい声で、初めてミラの名前を呼んだ。
ミラは声も出せず、彼を見上げることしかできなかった。
すると、ルキは、ミラの首筋や耳にキスをしてきた。
咄嗟の出来事に抵抗できなかったミラは、両腕をつかまれ、されるがままになってしまった。
「ヤッ!ル…キっ、やめ…っア」
ミラは出そうになる声を、必死に抑えた。