世界を滅ぼしかねない魔王に嫁いだお姫様。
「どっ、どこ行くんですか…?」
テンパりながら聞くと、ラギドは嬉しそうに、
「んー、? 俺の部屋。」
と、答えた。
―――…ラギドの部屋の前。
ミラは扉の前で、止まっていた。
ラギドはにやにやしながら、部屋のベッドに胡座をかき、こちらを見ている。
「なにしてんの?早くおいで」
そう言いながら、自分のとなりをトントンと叩いた。
ミラは男の人と、二人きりで部屋に入るとろくなことがないと、先ほど学習した。