ファニープリンス
「俺らって幼馴染だよな?」
「?そうだけど」
そうちゃんの当たり前の質問に答えながら、横目で合コンの約束をしていたみんなを見るる。
まだ私達の存在に気付いておらず、喋っているけれど。
なぜか、見られたらどうしよう。なんて考えて心臓がバクバクしていた。
なんで?悪いこと、一つもしていないのに。
「なあ楓」
「なに?」
「俺を見ろよ」
「っへ?」
唐突に、顎に手を添えられたと思うと、無理矢理真正面に向けられた。
先ほどよりも近い距離に、息をつめる。
「これって合コンだよな?」
「え、う、うん…」
一体何が言いたいの?
他の人にジロジロ見られてるし、離れて欲しいんだけど…。
だって、顔が熱くなってるのが自分でもわかるもの。