ファニープリンス
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「あんたら…仕事中になにしてんの」
一通り私のよき友、神田 楓夏<かんだ ふうか>に愚痴を零すと、彼女は呆れたように言葉を漏らした。
長いブラウンの髪をかきあげて紅茶をすする姿は、誰が見ても美人だといえる。
「だって!!向こうがセクハラメールを送ってくるんだから仕方ないじゃない!」
「”あの立花君”が本気でそういうこと送ってくるわけないじゃない」
「ぐっそ、それはそうだけれど…」
”あの立花君”とは、きっと表の彼のことだろう。
ニコニコニコニコ、どうやったらそんなに一日中笑ってられるんだ、ってくらい笑顔だし。
仕事をそつなくこなすエリートだって言われてるし。
おまけに女性に対する接し方も紳士的。
そりゃあ、私の言葉なんて誰も信じてくれないだろう。