画面じゃなくて俺を見つめて。
「舜ちゃん?!れん、舜ちゃんに嫌なことした!?」
驚くほど強い力で俺の腕を握りすがる。
…そうだよな、俺がいなきゃ、小説書けなくなるもんな。
「れん、舜ちゃんがいなきゃヤダ…!別れたくない!」
街の片隅で
痛いくらいに叫ぶれんの声が胸に刺さる。
俺は今どんな顔をしてるんだろう…。
情けないんだろうな。
「…ごめん、れん。ここで終わりだ。」
こみ上げてくるモノを隠したくて
縋るれんの腕を振り切り背を向けた。
「舜ちゃん……。
れんのこと嫌いになっちゃったの?」
「……ごめんな。」