画面じゃなくて俺を見つめて。
ーガチャッ
「舜ちゃん!れん、来ましたー!」
「はいはいおかえり。」
水瀬れん、17歳。2つ下の俺の彼女。
「ありがとう!さっきのめちゃくちゃ良かったよーっ。」
ポイポイっとハイソックスを脱ぎ捨て、俺の座るソファへ直行するれん。
「はぁ…まぁ良いけどな。」
れんがそれでいいなら。
短いスカートも気にせず大胆に足を抱える。
そして、ポケットからヤツをだした。
カチカチと操作して、猛烈な勢いで書き始めるんだ。
いわゆるケータイ小説ってモノを。
「あのねー、舜ちゃん。」
「ん?」
「後ろから抱きしめられるときの身体の位置関係がわかんなくてね、ちょっとやってみて。」
…来た。
れんの、小説のためのシュミレーション。