蜜な関係
ブッブッ
タイミング悪くカウンターの上で弾けるスマホ
コールランプの色で、彼氏からだとわかり
手にしようとした私の手首を力強い手でコウキが掴む。
一瞬息を呑んだ私に、
「出るなよ。彼氏だろ」
切なく落とされた一言に、胸が締めつけられた。
「コウキ…」
「もういい加減、俺を見ろよ」
綺麗な瞳は影を落とし、艶のある唇が苦しそうに歪められる。
その歪んだ表情に欲情し、彼の手を握った。
目を見開き、私を見るコウキを可愛いと思った。