better love.


「よっ!色男~」


社会科準備室には
田嶋先生と俺の2人しか居ない。


だからこう言ってくるのは田嶋先生で
言われてるのは俺となる。



初日の穂乃香の件以来、
田嶋先生は俺をおちょくる。



「その呼び方、止めてくださいって…」


「何言ってんの~?
モテモテのくせにっ!」


1ヶ月だけ俺の席となっている
机の上には大量の手紙とお菓子の山が…


バレンタインでもないのに。


その光景を田嶋先生は
にやにやしながら見ていた。


「また生徒入れたんですかぁ?」


この学校にやってきて
何度目になるであろう
溜め息を吐きながら
一つ一つを紙袋に入れていく。


日に日に増えていく
この山の欠片は

最終日どうなってるのかと
考えるだけで怖い。


< 34 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop