《続》俺様ホストに愛されて


「デパ地下でケーキ買ってたじゃん‼すごく楽しそうだった。真面目にスーツ着て、ネクタイも締めてた」



あの時の気持ちが蘇って、目にジワッと涙が浮かぶ。



やばい、今泣いたら面倒な女だって思われる。


だけど止めることが出来なかった。



「……あぁ」



思い出したのか、リュウがポソッとそう言った。



「すごく、綺麗な人だった……リュウ、その人のこと……好きなのかなって思って」



俯きながらそう言った後、頬に涙が流れた。



「それで……続きは?この際、思ってること全部言えよ」



リュウの大きな手の平がポンッとあたしの頭に置かれる。



そしてギュッと抱き締められた。



涙を拭うこともせずに、あたしは心から漏れ出る本音を口にする。



「あたし……嫌われ、たのかって……あんな綺麗な人に……勝てないし」



「で?」



あたしの頭を優しく撫でながら、優しくそう声を掛けてくれて本音を引き出してくれようとするリュウ。



その温もりに

不安なはずなのに

安心感を覚えた。


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