《続》俺様ホストに愛されて
係りの人がドアを開けてくれて、おぼつかない足取りで廊下に出た。
そこには真っ白なタキシードを着たリュウの姿。
見慣れているはずのリュウなのに、今日という一大イベントの日だからなのか変に緊張してしまう。
「えへへ……どうかな?似合ってる……?」
白なんて見慣れないリュウの姿にドキッとしながらも、照れ笑いを浮かべてリュウに近寄る。
「いや……うん」
あたしの姿をまじまじ見つめるリュウは、微妙な返事をしてみせた。
声のトーンもなんだか下がった気がするし……。
もしかして
「似合って、ない……?」
童顔のあたしがウェディングドレスを着るなんて、子どもっぽさ丸出しなのかも。
ズーンと気持ちが沈んで行く。
リュウはなにを着たって良く似合うから、もちろんタキシード姿も文句なくカッコ良い。
「いや……似合ってるよ」
口ではそう言ってくれるものの、リュウはなんだか面白くなさそうな顔をしてる。
あたし、なにかしたかな?
身に覚えがないんだけど。