《続》俺様ホストに愛されて


夕方。



6時を回ったというのに、外はまだまだ昼間の暑さを残していた。



複雑な気持ちを抱えたままユメさんの家へ向かう。



タクシーを使えって言われたけど、今はなんとなく人ごみに紛れていたい気分。



街の雑踏が

知らない人の話し声が

この心を落ち着かせてくれる。



手土産を買おうとデパ地下に入ったあたしは、大好きな洋菓子屋さんへ足を運んだ。



夕方だからなのか、会社帰りのサラリーマンや、OLらしきリクルートスーツを着た人で溢れ返るフロア。



有名店が立ち並ぶ一角には行列が出来ている。



中でもお気に入りのお店には、他のお店よりも倍くらいの行列が出来ていた。



仕方ない、並ぶか。


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