《続》俺様ホストに愛されて
そう思って列の最後尾に向かって歩いていると、ちょうど順番が来た人が楽しそうにケーキを選ぶ声が聞こえて来た。
「どれも美味しそ〜‼これだけあると迷っちゃうね」
「時間ねぇんだから、さっさと決めろよ」
聞き覚えのある声に不意に足を止めた。
なんで……⁉
どうしてリュウがここにいるの?
お店に行ったんじゃないの?
ケーキを選ぶ女性の横で呆れたように笑って肩を揺らしているリュウを見て、胸に鋭い衝撃が走った。
どう、して……?
お客さんに見えないくらい綺麗で上品なその女性と、スーツをビシッと着込んでネクタイまで締めた真面目モードのリュウの姿。
呆れたように笑うその顔は、あたしに見せる顔そのもの。