《続》俺様ホストに愛されて
「太一……」
なんで、ここに?
そう思って辺りを見渡せば、ここが太一の部屋の近くであることがわかった。
夏だからか太一は前に会った時よりもこんがり日焼けしていて、とても健康的に見えた。
「ぷ、んなびっくりしなくても」
「や、ごめん。まさか会うなんて思ってなくて」
あの時以来会っていないから、なんだか気まずい気もするけれど。
柔らかい雰囲気を醸し出す太一には、気まずさなんて微塵も感じられない。
あたしに気を遣わせないようにする為の、太一の気遣いなんだと思う。
「まぁ、俺もびっくりしたけどな」
そう言って目を細めて笑う太一の顔は、付き合っていた頃によく見せてくれた笑顔だった。