《続》俺様ホストに愛されて
「お父さんが……」
倒れた⁉
ウソだ……。
気付くと力なく放心するあたしの手から、スマフォも地面に滑り落ちていた。
慌ててあたしに駆け寄るリュウが何かを言っていたけど、全く耳に入って来ない。
まだ通話中だったのか、あたしのスマフォを拾い上げたリュウが電話で何かを喋っていた。
「今から病院行くぞ」
病院……⁉
お父さんは病院にいるの?
「しっかりしろ、大丈夫だから」
足がガクガク震えて立ち上がれないあたしを、リュウが支えてくれた。
そこからの記憶は曖昧で。
どうやって病院にたどり着いたのか全く覚えていない。
車内で何かを喋ったはずなのに、会話の内容を思い出せない。
ただ、リュウの手をギュッと握り締めてお父さんの無事だけを祈っていた。