《続》俺様ホストに愛されて
病室へ入るとお母さんがお父さんに付き添ってベッドの側の椅子に座っていた。
「お父さんッ」
「しーっ、今眠ったとこだから」
大きな声で叫ぶと、お母さんにそう制された。
「ご、ごめん」
お父さんの手には点滴が入っていて、大きなボトルが繋がっていた。
「お父さん、脱水だって」
「そうなの⁉でもさっき大樹が」
過労だって。
どういうこと?
大樹の方をちらりと見ると、バツが悪そうに目をそらされた。
「俺も今来たとこで詳しいことわかんなかったんだよ。お前泣きそうな顔してるし、つい過労だとか言っちまった」
「そうだったんだ」
あたしを安心させるためにそう言ってくれたんだね。
「さっきから何回も電話してるのに、二人共全然繋がらないし」
“どうしようかと思ったわよ”
そう言いながらもお母さんはあたし達の顔を見て安心したのか、ホッとしたように息をついた。
それを見て、あたしと大樹も顔を見合わせて笑い合った。
とにかく、無事だとわかって本当に良かった。