チョコ・メモリーズ
初詣の日―





慣れない着物で鳥居の前で近藤君と待ち合わせる。


「美樹!…ってどうかした?超顔色悪いよ。初詣はやめて、ちょっと抜け出そうか。」


「うん…」

そういえば朝から体調が優れない。


「ねぇ…近藤君…」


「なぁ近藤君っての そろそろやめねぇ?」
「え…」


「隆でいいから。」


いきなりの呼び捨ては変な緊張が走る。


「たたた…隆君…」


「ん?あっ君付けしたな!」


「だっていきなりの 呼び捨てはムリだよ~!」


「いつかゼッテェ隆って呼ばせてやる!」


「あははははっ…」


笑い声が絶えなかった。


こんな些細な事でも 幸せだった。

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