―君ノ隣―
恋心

隣のあいつ


雪奈side

私、松井雪奈は今日から白津高校の1年生。

この学校は普通科で自然が綺麗で制服が可愛いの。頭のレベルは下から数えた方が早いけどね。


「雪奈ーっおはよーっ」

「亜由加おはよ♪」


この子は保育園の頃からずっと一緒にいる、大切な親友の山白亜由加。

高校も一緒で今から電車に乗って向かうんだ。

電車に乗ると、車内には真新しい制服を身にまとった高校生がたくさんいた。

なんかウキウキしてきた。楽しい高校生活になるといいなぁ。



「亜由加おはよ♪雪奈も。」


「政希おはよー♪」


「雪奈もってついで!?」



彼は戸田政希。亜由加の彼氏で中学のときに政くんからナンパして、付き合ったんだ。

高校は一緒で二人はいつもラブラブで場所を気にしないんだよね…。



「公共の場でやめろ。ばか。」


「ばかってなんだよっ」



そう言うと政くんの隣にいた男の子が引き剥がした。

背が高くて顔が整っていてすごくかっこよかった。

私がじっと見るとその男の子は視線に気付き、ニコッと微笑んだ。


ドキッ


すごくドキドキしてる。一目惚れってやつかも。



「俺の親友の岡山智樹!ちなみにフリー♪」


「いらん説明するな!
岡山智樹です。よろしくな!」


「亜由加だよーって知ってるよね(笑)」


「松井雪奈です♪雪奈って呼んでください♪」


「了解!これからよろしくな!」



そう笑顔で言った。
その笑顔はキラキラしているように見えた。

私たちはすぐに仲良くなり、車内や最寄り駅から学校までの道中ずっと話していた。

私は智樹くんの隣にいて、さりげなく車道側を歩いてくれたり

そのさりげない優しさに一人ときめいていた。



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