―君ノ隣―
智樹side
「ほっといて!智くんのばか!」
そう言って教室を飛び出して行った雪。
俺なんかしたのかな。わからない。
「智樹大丈夫?」
心配そうな美羅。今すぐにでも雪を追いかけたい。
けど今日は前からしていた美羅との約束がある。
「大丈夫だよ。行くか!」
「うん♪」
ごめん雪。約束を破りたくない。雪を追いかけたい。
自分のなかで2つの気持ちが存在する。
「智樹聞いてるの?」
「悪い!なんだった?」
「智樹のばか…。」
「美羅!?どうしたの?なんで泣いてるの?」
「ばか!気になるのはわかるけど…
あたしといるときぐらい雪奈ちゃんのこと考えないでよ!!」
「ごめん…。泣き止めって。ちょっと公園寄ろ?」