―君ノ隣―
俺のなかで雪奈に対する申し訳ない気持ちと
麻里に対する怒りが入り交じっていた。
家に着き俺は何も言わず部屋に入った。
リビングでは兄弟4人が遊んでいるようだった。
カバンから箱を出してプリクラと写真を一枚一枚見ていった。
楽しそうに笑っている雪奈のこんな笑顔見たことがない。
相当つらい思いをしてるんだろな。ごめんな。
「兄ちゃん?今日は遊びに行くって言ってなかった?」
「体調でも悪いの?」
「入るよ…って…。」
「その箱…見つけたの?」
「あぁ…ってどうゆうことだ?」
「えっと。そのネックレスとブレスレット…それと写真とプリクラを隠してほしいって。」
「雪奈さんに言われて。それで…。」
「そっか…。ごめんもう一回出掛けてくる。」
雪奈はどんな気持ちで隠してくれって頼んだのだろう。
どんな気持ちで日々過ごしていたんだろう。
ごめん。本当にごめん。