お風呂上がりの望遠鏡
「お金、入ってた?」
「あ、はい」
「よかった。素敵なお母様じゃないの。あっ、ごめんなさい。読むつもりじゃなかったんだけど、ついつい、ね。本当にごめんなさい」
「いや、いいっすよ。そんな、たいしたこと書いてないっすから。でも、この木、本当にもらっていいんすか」
「ええ、よかったら、そうしてちょうだい」
「でも、どうして、わたしからの贈り物だって、わかったの?」
「名刺をいっしょにもらいましたけど」