お風呂上がりの望遠鏡
出会い
想像以上に人が少なかった。
係の人がドアを閉めた時、ゴンドラの中は三人だけだった。
私は横目で、もうひとりをさぐる。
髪は長く、容姿は端麗。
座席に腰掛ける様は、凛とした可愛いらしい女の子。
でも、幼い。
ていうか、どうみても、小学校低学年。
(どうして、小学生がひとりでこんなところにいるのよ)
怪しい。絶対、変だと思う。
私は押領司クンに耳打ちする。
押領司クンは振り向くと、ためらうことなく、その女の子に話しかけた。