My princess story ~我は将軍様!?~
《蜜留side》
俺の隣で気持ち良さそうに寝息をたてている妃奈。
俺と妃奈は幼なじみだ。
152㎝と小柄で細く、強く抱き締めたら折れてしまいそうな腰。
ぱっちり二重の大きな瞳に、小さな鼻、赤い唇。
いつでも彼女は学校イチのモテgirl !
俺もモテる方だけど、こいつのモテ度は半端ない。
問題は、本人がそれに気付いてないこと。
鈍すぎる。
だから俺の気持ちにも気付かない…。
ずっとこいつしか見てねぇってのに。
…俺が奥手なだけか。
今だって、妃奈を思いきり抱き締めて俺のものにしたい。
でも、変に今の関係を壊してしまう真似だけはしたくない。
どうすりゃいいんだよ…。
ふと妃奈を見る。
長いまつげにピンクのほっぺた。
…可愛すぎだろ。
ほっぺたを軽くつねる。
「…んー…」
これ以上理性を保つのは無理っぽい。
時計は5時をまわっていた。
もうこんな時間か…。
「妃奈!もう5時過ぎてるぞ。起きろ。」
「ん~…あと5ひゅん…。」
「ったく…。」
ばちっ
でこぴんをした。
「いったーぃ!何すんの!?」
「起きないのが悪いんだろ。」
「むぅ…。」
そういってほっぺたをふくまらせる妃奈。
まだ寝ぼけているようだ。
「また明日な?」
俺は小さい子をなだめるように妃奈の頭をなでた。