ミントチョコの魔法 〜afterプラス〜
「俺の勝ちな。あ、お前待ってろよ。俺が靴取ってくるから」




「いいよ。あたしが飛ばしたんだもん」




「いいから待ってろ」





足をケンケンして栄が靴を取りに行った。自分のスニーカーとあたしのスニーカー。





「お前、足小さいな」





そう言ってあたしの足元にスニーカーを置く。スニーカーなのにシンデレラ気分。





でもスニーカーがピッタリでもシンデレラにはなれないんだよね。




「お前ちっちゃいもんな。俺が目線合わせるならこうしたほうが早いかも」





ブランコに乗ったあたしの前に屈み込み視線を合わせる。





やだ。ドキドキしてるのが伝わるよ。
こんな至近距離。




まるでキスをするみたいに近づいた顔。反射的に目を閉じた。




「ふにゃっ。いたいよ痛い」




「さ、アイス食いに行くぞ。お前のおごりでな」




鼻を摘ままれた。痛い。
あたしってば急展開過ぎて何を勘違いしてるの。




栄があたしにキスするわけないのに。





自分の鼓動を気にしてばかりだった
あたしは栄がそのときボソッと
言った一言も赤くなってた頬にも気づかなかったんだ。





「・・・やばかった」
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