刈人



-----ボウッ


火が見えた。


そしてその火は、アヤカシの体を包みこんでいく。


次々と彼女を襲ってくるアヤカシは、彼女に一撃とも攻撃できずに火の塊となっていく。


彼女はまるで舞っているようだった。


舞うように、アヤカシからの攻撃を避け、触れる。


彼女が触れた場所から火がつき、燃える塊と化していくアヤカシ。


燃え尽きたアヤカシは跡形も残さず、消える。


俺はその様子をただ呆然と見ていた。


「……………」


――そんな漫画じゃあるまいし…


俺が手こずっていたアヤカシも、いとも簡単に消されていた。





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