欲しいものは、ひとつだけ。
欲しいものは、ひとつだけ。




課題の為に…… 図書館にやってきた。


「じゃあ、俺…… 少しやることあるから」


「うん、あたしは本を探しているね」


彼とつきあい始めて、2ヶ月が過ぎた。

告白は彼からだったけど、彼に興味なんて無い。

でも、断るにも上手く断れなく“友達”って関係だったが。


「サエちゃんタイチ君に告白されて付き合わないなんてもったいなーい」


なんて、友だちから何度も言われて…… 周りに世話を焼かれ、なぜか付き合うようになった。

でもやっぱり、あたしはタイチ君に気持ちは一切無い。


「サエちゃん、ごめん。 急いで終わらすから、一緒に探そう」


「一人で探せるから大丈夫」


あたしの時間を邪魔しないで―――。




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