トナリノヒト
カギ
「あ、おはようございます」

いつも通りの朝、
いつも通りに部屋の鍵をかけていると、

隣の部屋から長身の男性が姿を現した。


「おはようございます」

私の挨拶に応えてくれる、低い声。


それだけ。


でも、
そのいつもの朝の挨拶を期待して、
私は朝、部屋の鍵をかける。

ゆっくり、
ゆっくり、と。


< 1 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop