トナリノヒト
気づくと、
私の隣に立つ『北丘さん』
あ、れ?
幻まで見えるくらい酔っ払った?
「北丘さん?」
「はい」
いつもの朝の声が、答えた。
うわ、
うわー!
どうしよう!
急いで鍵を探すけど、なかなか見つからない。
「部屋の鍵、いつもどこにしまったか忘れるんですか?」
え?
「朝、いつも鍵探してますよね」
ば、バレてた…
「おかげで、朝いつも会える」
一歩、彼が私に近づき、
耳元で囁いた。