お兄ちゃん…キス、して?
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「ただいまー…」
ガチャンと家の扉を閉めて、私はあることに気付く。
女物の派手なヒールが一足。
今日は、
この人が相手なんだ…。
知らない女物の靴を確認すると、私は決まってある事をする。
「…っん…ぁ…」
二階の自分の部屋に行こうと、階段を上れば途切れ途切れに聞こえてくる、女の甘い声。
普通の、
15歳の女の子なら…。
赤面して、行っちゃいけないなんて本能的に思ったりするんだろうけど。
生憎、私は普通じゃないから…。
そんなのはとっくに捨てた。