重なるカラダ
頭にきた私は、募集していたプロコーチのレッスンを思い出す。
安いとは言えないレッスン費用にかなり悩んだが、コンペの散々な結果と彼氏を見返してやりたい一心で申し込んでしまった。
レッスン初日。
案内された先は、個室のブース。
初めて見る豪華さに、さすがは高いレッスン費用を払っただけのことがあると一人頷いていると、ドアが音を立てた。
「本日から指導させて頂きます、佐伯です」
勝手に、プロと言えばおじさんが来ると思っていただけに、30代前半の彼に驚き、その整った甘いマスクと引き締まった身体に目を奪われてしまった。
私のプロフィールリストを見ながら、何かを考えているコーチ。
しなやかな指でペンをクルッと回す仕草、右から左に動く眼の動き。
私の心がざわつきだし、落ち着かなくなる。
安いとは言えないレッスン費用にかなり悩んだが、コンペの散々な結果と彼氏を見返してやりたい一心で申し込んでしまった。
レッスン初日。
案内された先は、個室のブース。
初めて見る豪華さに、さすがは高いレッスン費用を払っただけのことがあると一人頷いていると、ドアが音を立てた。
「本日から指導させて頂きます、佐伯です」
勝手に、プロと言えばおじさんが来ると思っていただけに、30代前半の彼に驚き、その整った甘いマスクと引き締まった身体に目を奪われてしまった。
私のプロフィールリストを見ながら、何かを考えているコーチ。
しなやかな指でペンをクルッと回す仕草、右から左に動く眼の動き。
私の心がざわつきだし、落ち着かなくなる。