重なるカラダ

「じゃあドライバーからスイングを見せて下さい、祐里子さん」


いきなり名前を呼ばれて心臓が跳ねた。
いつもは饒舌な私が、言葉が出てこない。
シャフトを握り少し腰を落として打つ体勢を整えると、コーチの身体が後ろから重なった。


「あっ……」


構えなどを教えるためにコーチたちがやる方法なのに、身体が反応してしまう。
すると、クスっと笑い声が聞こえた。


「可愛いね。いつも頑張って練習する姿に惚れた。彼氏がいても構わない」


いきなり耳元に落とされた甘い囁きに、身体が蕩け出す。


「君に、いろんなレッスンをさせて」


後ろから覗き込むように顔を寄せると、唇が重なった。
身体の重なりも深くなる。


「ひとつめのレッスン終了。今晩、違うレッスンをしない?」


どんなレッスン? そんなこと聞くだけ野暮だ。


ただ黙って頷くと、どちらからともなく再び唇を重ねた。
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