狐さんに取り憑かれました2【短編】





私に霊が見えるという体質であることをまだ、両親が知らなかった頃。




一度だけ、この公園に来て遊んだ時の思い出だ。




――あの頃は、笑っていた。




――お父さんも




――お母さんも




――勿論私も……。




ハッとしたように、思い出から現実へと引き戻される。




自分としたことが……楽しかった頃の記憶をよみがえらせるなんて……。





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