血を受け継ぐ者~選宝の使い手~
『ねっ!樋村君と知り合いなの?』
一限が終わると結芽が話かけてきた。
『なんで?知り合いじゃないよ』
『だってなんだか二人の世界って感じが一瞬したから』
は…?
あの目があった一瞬のことを言ってんのかな…。
実は結芽は結構、いやかなり鋭い…。
『あー…。たまたま目があっただけだよ』
こないだのことは非現実過ぎて言えない。
だからごまかした。
『な~んだ』
結芽は納得したようだった。
…たぶん。