おはようございます××さん



でもよく考えると、

名前も知らない男の人の車に乗るなんて、

どうかしてるかもしれないと気づく。



これは意外と深刻なことなんじゃないか

と一人思案していると、


「学校はどの辺??」


とお兄さんがピカピカの笑顔を向けて言った。



うん。



こんなに純粋な笑顔を作れる人なら心配なさそうだ。



「あ、ここの道を真っすぐ行って、

コンビニのある角を曲がったところです。」



「え!!


コンビニの角を曲がったところ!?」



「そうですけど。」



「そんな…。」



コンビニの角を曲がることがそんなに驚くことかしら

と私は内心首を捻っていると、

お兄さんがはあっとため息を零す。



「そんなに近いのか…。


君ともっとお話してみたかったのに…。」



心の底からしょげたような声。


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