好きと言えるその日まで
 ―――けど。


 「いや、しらねーし」
 
 「……ですよね」


 私はガクッと肩を落とした。

 
 会えたのはいい。


 先輩がカッコ良くなってたのもOK。


 だけど……ここからの展開は?


 そこまで考えてなかった私は、早くも変な汗を掻きはじめていた。


 知っていたのはほぼ一方的で。


 勿論気持ちだって一方通行なのは明らか。


 でもって―――


 「俺のこと、何で知ってるわけ?」


 不審者の域で扱われてる状況が辛い。
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