好きと言えるその日まで
 私を無視したその行動にちょっぴり切なさを感じながら、どうしたらいいのかともじもじしてしまった。


 言ってしまったまではいい。


 で、私ってこっからどうすればいいの!?


 恋愛初心者丸出しの私。


 一人おたおたしながらもその場を動くことも出来ずに立ちすくんでいたら―――


 「お前……えっと、葛西だっけ? 教室どこ」

 
 準備が整った様子の先輩が鞄を持って私に尋ねた。


 「え、と。えと」

 「教室、分かんないの?」

 「へ!? いや、あの、3組……」

 「行くぞ」

 「へっ!?」


 先輩のその行動についていけないながらも、私は慌てて先輩を追いかけた。
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