好きと言えるその日まで
 先輩は、信じられない言葉を言った。


 「へっ?」

 「それが、俺の答えだから」

 「えと、えとぉー」

 

 何がなんだか分かんないことについていけなくて、私はパニックになりながら先輩を見つめた。


 胸ポケットから生徒手帳を取り出した先輩は、メモのページを破って何かを書き殴ってる。


 そのまま私の手を取って押し付けると



 「登録、しとけよ」



 そう言って、地面に置いた鞄を持った。


 最後に私の頭にもう一度手を乗せると



 「ついでに言っとくけど、俺野球好きじゃないぞ」

 「へ!?」

 「観るのは好きだけどな。やってたのは親がうるさいからってだけ。」

 「嘘!?」
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