好きと言えるその日まで
今日何度目か分からない嘘って言葉を口にすると
「嘘じゃないから。わざわざ野球部ないとこ入学したの、そのためだから」
「え、え?」
「じゃーな」
ポンポン。
先輩は、撫でてるとは程遠い重たい手を私に叩きつけると、後ろ手にひらひら手を振って歩きはじめた。
だけど数歩歩いて振り返った。
「あ、忘れてた」
「え?」
「これ、やるわ」
コントロール抜群で私の手に何かを投げつけた。
手元には、さっき胸に刺してたシャープペンシル。
「花はないから。それで勘弁して」
「え?」
意味不明な私を余所に、先輩は今度こそ歩いて行ってしまった。
「嘘じゃないから。わざわざ野球部ないとこ入学したの、そのためだから」
「え、え?」
「じゃーな」
ポンポン。
先輩は、撫でてるとは程遠い重たい手を私に叩きつけると、後ろ手にひらひら手を振って歩きはじめた。
だけど数歩歩いて振り返った。
「あ、忘れてた」
「え?」
「これ、やるわ」
コントロール抜群で私の手に何かを投げつけた。
手元には、さっき胸に刺してたシャープペンシル。
「花はないから。それで勘弁して」
「え?」
意味不明な私を余所に、先輩は今度こそ歩いて行ってしまった。