好きと言えるその日まで
 それが、私の中に残る先輩の残像。


 辛いときは目を閉じて、その時の先輩を思い出す。


 そうしたら頑張れる気がするの。


 先輩の好きなものを思い出して口にすると、それだけで幸せになれる気がする。


 だから私はいつも。


 パイン飴を持ち歩いて。


 お昼にはかなりの確率で、焼きそばパンを買う。


 

 また、もう一度。


 ただ先輩の後輩にもう一度なりたくて。


 必死に勉強して―――



 私はついに、先輩の後輩に、もう一度なることが出来たの。




 葛西友香(カサイ トモカ)15歳。



 ―――めでたく私。

 

 西村尚人先輩追いかけて、また後輩になりました!!
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