約束の空【完】
「よし、んじゃ行くか!」
そう言って教室を出ようとした時…
―ガラッ―
そこに立っていたのは野上先生だった。
「祐一郎!?」
「知輝先生だけズルくないですか?ねぇ?琴海ちゃん」
「えっ!?」
何がズルイのかサッパリ分からなかった。
「黙ってようと思ってたのになー。知輝先生言っちゃうんだもん」
「すまん…」
な、に?なんの会話…?
「琴海ちゃん」
野上先生に名前を呼ばれた。
「は、はい」
「そんな怯えないでよ。別に襲おうとしてるわけじゃないんだから」
襲うって…。