約束の空【完】
二人の先生に同時に告白されあたしは卒業式をする体育館へと向かっていた。
もう頭は既に混乱状態だった。
けど式が始まれば、この3年間のことを思い出し泣くのをグッと堪えていた。
式には海くんも七海ちゃんも来てくれていた。
けど仕事が忙しいらしく式が終わると
「琴海ごめんね。海くんもあたしも抜け出して来たのよ。夜はお祝いするからね?」
「大丈夫だよ。来てくれただけで嬉しいから」
ニッと笑うと海くんも七海ちゃんもホッとしていた。
「あー、くれぐれもあの男の家には行くなよ」
「えっ!?」
突然海くんに言われ思わず大きな声を出した。
「あらー?琴海。もしかして先生の家行くのー?」
楽しそうな七海ちゃん。
「いやっ…あの…それは…」
嘘を付くのが苦手なあたし。
「そうよね。卒業まで付き合わないって言ってたんだもんね」
切なそうにする七海ちゃんに対して
「オレは許さんぞ!!文句言ってくる」
海くんは怒りモードで、でも。