約束の空【完】
もうどうしていいか分からなくなった。
七海ちゃんたちが帰り、あたしは最後の保健室へと足を運んだ。
そこには先生がいて
「琴海、卒業おめでとう」
笑顔をくれた。
「ありがとうございますっ」
何だかすごく照れた。
あたしが保健室を見渡してると
「……っ!?せ、んせ!?」
後ろから抱きしめられた。
「琴海、早くオレん家行こう?」
耳元で囁かれあたしの体が強張った。
いつものように駐車場に車を取りに行った先生。
それを待つあたし。
これも最後なんだと思うと泣けてきた。
スッと、あたしの横に車が止まりいつもは出てこない先生が車から降りてきた。