約束の空【完】

家に入ると海くんはキッチンに立っていた。


「海くん、ただいま!」


「おー、琴海。お帰り」


いつもの海くんだった。


「先生も誘ったんだけど三人でお祝いしてあげてくださいだってさー」


七海ちゃんが海くんに言った。


「誰があんな男と一緒に食うんだよ!」


海くん本当に浩太さんがキライなんだな…。


「なに言ってんのよ。結婚したら家族なのよ?もういい加減認めなさいよ」


け、結婚!?


それは海くんも
一緒だったようで…。


「け、結婚だと!?オレは許さないからな!」


いや、結婚なんてまだまだ先の話でしょ…。


するかも分からないし…。


でも…。


「海くん…。あたしいつか浩太さんと結婚したい。ダメ…?海くんは、そんなに浩太さんがキライ…?」


「琴海。海くんはね先生がキライじゃなくてどんな男でもイヤなのよ」


「そうなの…?」


七海ちゃんの言葉に海くんを見つめ聞いた。
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