約束の空【完】

「はい…もう大丈夫そうです」


そう言うと


「よし、じゃぁ今日はもう帰ろう。送ってくよ」


先生は白衣を脱いで帰る準備をしていた。


「えっ?でも先生っ。まだ先生に紅茶入れたりしてないっ」


明日からあたしの紅茶飲みたいって言ってたのに…。


「紅茶なんかいつでも飲めるだろ。ほら、早く帰る支度しろ」


「は、はいっ。あっ、でも先生あたし一人で…」


「一人で帰せるわけないだろう。先生に遠慮は?」


「しない…」


「分かってるじゃないか」


あたしはまた先生に送ってもらうことになった。
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