赤き月の調べ


 色白でも健康的な肌色でもない、中間の色合いをした肌はほとんど服で隠れているが、温かくて柔らかいだろうと想像できた。


 喉が渇いてくる。


 写真から目を反らした。


 その欲求のせいで、一番危険なのは自分であることを嫌でも思い出させた。


 もう一度、写真に目を向け、顔全体を眺めた瞬間、心臓が鼓動を刻んだ。






 まるで、何かを暗示するように――。




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