腐っても、青春
彼は、彼であって…
新学期、今日からオレは高校二年生になった。


二年A組、理系クラス。

出席番号5番“加藤”のオレの前の席、4番“大石”が後ろ向きになってオレに「おはよう」と言った。



「―――オハヨ」


大石は一年の時のクラスは違ったけど、委員会が同じだったから何度か話したことがある。


黒髪で、あんまり日に焼けていない肌の背の高い男。




その男が振り返ってよくある朝の挨拶をしただけなのに、オレは。



…緊張している。




 
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